【お寺のお金  ~お寺を支える基本~①】月参り管理表で支える、お寺のお金と情報

お金の話
あかり
あかり

「お布施の記帳、他のお寺はどうしているんだろう?」

と疑問に思ったことはありませんか。

月参りのお布施をいただいたら、その都度現金出納帳へ記帳しているお寺が多いのではないでしょうか。

しかし、檀家さんのお名前や金額を毎回入力する作業は、毎日のこととなると意外と手間がかかります。

各お寺でさまざまな工夫をされていると思いますが、今回は当寺で実際に使っている「月参り管理表」をご紹介します。

この管理表は現金出納帳への入力を楽にするだけでなく、寺族で檀家さんの状況を共有し、お寺の大切な情報を残す役割も果たしています。

月参り管理表ってどんなもの?

多くのお寺では、毎月ほぼ決まった日程で月参りをしています。しかし、それぞれの檀家さんにはさまざまな事情があります。

  • 今月は旅行でお参りをお休みされる
  • 体調を崩されてお参りをお休みされる
  • お布施を半年分・一年分をまとめて納める

こうした情報は住職に直接連絡が入ることが多く、住職だけが把握していて寺族に共有されていないケースも少なくありません。

そこで当寺では、月参りの日程を一覧にした「月参り管理表」を作成しました。

【月参り管理表見本】

月参りのお布施をいただいたら、この表に「領収日」を記入していきます。

すると、今月まだ訪問していないお宅や、お布施をいただいていない方が一目で分かります。

事務を担当している寺族も

「〇〇さん、今月はどうされたの?」

と住職へ気軽に確認できるようになりました。

「実は入院されていて、来月退院予定だって」

といった大切な情報も自然に共有できます。

このような情報は「備考」に記入しておくとお金の管理だけでなく、檀家さんとのつながりを家族みんなで共有するための大切な資料になります。

現金出納帳への入力もスムーズ

会計では、お金の動きを現金出納帳へ正しく記録することが基本です。

当寺では、月参り管理表を現金出納帳の「補助資料」としてフル活用しています。

全体の業務フローは以下の通りです。

【現金出納帳の見本】

毎回、檀家さんのお名前や金額を一から出納帳に入力する必要がないため、会計事務の負担がずいぶん軽くなりました。

管理方法はお寺それぞれ、だからこそ情報交換を

今回ご紹介した方法は一例であり、お寺によって管理の仕方はさまざまです。

紙の一覧表を使うお寺もあれば、Excelで管理しているお寺、最近ではお寺の会計用のアプリを活用しているお寺もあります。

大切なのは「どのツールを使うか」ではなく、寺族みんなが必要な情報を共有できることです。

お寺の会計や事務まわりは、意外と相談する機会が少ないものです。

「うちはこうしているよ。」

「そのアプリ使いやすい?」

そんな情報交換がもっと気軽にできるようになると、お互いにより良い工夫が見つかるかもしれません。

会計事務が効率化されれば、その分、宗教活動や檀家さんと向き合う時間をさらに大切にすることができます。

まとめ

月参り管理表は、単に出納帳へ入力するための補助資料にとどまりません。

毎月の収入の流れをクリアにし、日々の記帳をスムーズにするだけでなく、檀家さんの状況を寺族みんなで温かく見守るための「情報共有の場」を作ってくれます。

お寺の事務管理に「これが絶対の正解」というものはありません。

だからこそ、孤独に悩むのではなく、周りのお寺とも「うちはこうしているよ」「それ、使いやすそうだね」と気軽に知恵をシェアし合える関係が増えていけば、お互いの運営がもっと豊かになっていくはずです。

こうした日々の工夫の積み重ねが、お寺のお金を支え、次世代へのスムーズな引き継ぎへとつながります。

それぞれのお寺に合った方法で、無理なく続けられる管理の仕組みを見つけていきたいですね。

👉この記事のポイント

  • お金と状況の「見える化」で、寺族で共有
  • 管理表を「補助資料」として現金出納帳への記帳がスムーズ
  • 紙、Excel、アプリなど、自分たちのお寺のスタイルに合ったツールを選ぶ
  • お寺同士で管理方法を気軽に情報交換するとより良い工夫が見つかる
  • 後継者への引継ぎにも役立つ

お寺のお金は、日々の小さな管理の積み重ねで支えられています。

次回も、お寺を支えるお金の基本について一緒に考えていきましょう。

 ⭐次回予告

次回は、「住職の給与と源泉所得税の納付」です。

住職へ給与を支給するときに差し引いている「源泉所得税」。

納付する時期や方法に迷ったことはありませんか?

宗教法人が行う源泉所得税の納付について、寺族に分かりやすくご紹介します。

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