【お寺の経営 ~お寺を未来につなぐ~①】お寺に「経営」は必要?

お金の話
あかり
あかり

お寺に経営なんて必要かな?

「経営」という言葉から、会社やお店などが利益を出すことを思い浮かべる方も多いかもしれません。

お寺は会社とは違い、利益が目的ではありません。

では、お寺に「経営」は必要ないのでしょうか。

お寺にも、人がいて、建物があり、活動があります。

その活動を続けていくためには、お金も必要です。

これまで多くのお寺は、先代から受け継いだやり方を大切にしながら、日々のお寺の活動を続けてきました。

それでよかった時代もあったと思います。

けれど、門徒数の減少や葬儀・法事の変化、建物の老朽化、建築費の高騰など、お寺を取り巻く環境は変わってきています。

これからもお寺を続けていくためには、「今まで通り」だけではなく、これからのお寺をどうしていくのかを考えることが必要になってきました。

そのための一つの考え方が、「経営」なのではないでしょうか。

「経営=儲けること」ではない

「経営」というと、

「売上を増やす」
「利益を出す」
「事業を大きくする」

というイメージがあるかもしれません。

もちろん、会社にとって利益を確保することは大切です。

でも、経営とは単に「儲けること」ではありません。

今ある人やお金、時間などをどう使い、目的を実現していくのか。

そして、今の状況を知り、これからどうしていくのかを考えることも経営です。

そう考えると、お寺にも「経営」という視点を取り入れることができるのではないでしょうか。

お寺の「これから」を考える

これまでのお寺は、法要や葬儀を通じて教えを伝える場所として、大切な役割を担ってきました。

それは、これからも変わらない、お寺の中心にあるものだと思います。

その一方で、今の時代、お寺にできることはもう少し広がっているのかもしれません。

  • 子育て世代が気軽に立ち寄れる場所
  • 地域の人たちが集まり、おしゃべりできる場所
  • 何か困ったときに、ふと相談できる場所

お寺カフェを始めたり、ヨガの教室を開いたりしているお寺があるのも、「人が集う場」としてのお寺の可能性を、それぞれのお寺なりに考えているからなのかもしれません。

「今年もこれまで通り、法要をきちんと勤める」だけではなく、

  • 「5年後、うちのお寺はどんな場所になっているだろう」
  • 「10年後、地域の人にとってどんな存在でありたいだろう」
  • 「次の世代に、どんなお寺を残せるだろう」

と考えてみる。

これが、お寺の経営を考える第一歩なのだと思います。

みんなで考える

お寺のこれからを考えるとき、住職一人の視点だけでは、見えてこないこともあるかもしれません。

寺族それぞれが、

「自分には何ができるだろう」

と考え、話し合ってみる。

役員や門徒の方と意見を交わしてみる。

そして、他のお寺の住職や寺族と話してみることも、新しい気づきにつながります。

  • 「うちのお寺では、こんなことをしている」
  • 「こんなことで困っている」
  • 「こんなことを始めてみた」

そんな話を聞くことで、自分のお寺では気づかなかったことが見えてくることもあります。

お寺ごとに規模も地域も違いますから、他のお寺と同じことをする必要はありません。

大切なのは、いろいろな話を聞きながら、

「では、うちのお寺では何ができるだろう?」

と考えること。

そして、住職だけでなく、寺族みんなで話し合っていくことではないでしょうか。

「住職になってから考える」のではなく、若院のうちからお寺の未来について考えていく

そんな時間があってもいいのだと思います。

経営を考える、3つの視点

では、お寺の経営を考えるとき、何から始めればよいのでしょうか。

このシリーズでは、次の3つの視点から、少しずつ考えていきたいと思います。

① お寺の「今」を知る

まずは、今のお寺がどんな状態なのかを知ること。

建物や活動の状況、門徒数の変化など、今のお寺を知ることから始めます。

② お寺の「お金の流れ」を知る

お寺には、さまざまな収入と支出があります。

何にどれだけのお金が入ってきて、何にどれだけ使っているのか。

お寺全体のお金の流れを知ることも、これからを考えるためには大切です。

③ みんなで「話す」

住職一人で考えるのではなく、寺族や役員、門徒の方、そして他のお寺とも話しながら考えていく。

一つの視点だけでは見えないことも、話し合うことで見えてくるかもしれません。

この3つを積み重ねながら、お寺の「今」を知り、「これから」を考えていく。

それが、お寺を未来につなぐための「経営」なのだと思います。

まとめ

お寺に「経営」という言葉を使うことに、違和感を持つ方もいるかもしれません。

でも、経営とは利益を上げることだけではありません。

今ある人やお金、時間をどう活かし、これからもお寺を続けていくにはどうしたらいいのかを考えること。

それも、お寺の経営です。

昔は必要なかったことも、これからは必要になるかもしれません。

住職だけで考えるのではなく、寺族みんなで、そして他のお寺とも話しながら、「今、お寺として何ができるのか」を考えてみる。

このシリーズでは、「お寺の今を知る」「お寺のお金の流れを知る」「みんなで話す」という3つの視点から、お寺のこれからを一緒に考えていきたいと思います。

👉この記事のポイント

  • 「経営=儲けること」ではない
  • 「今まで通り」だけではなく、お寺のこれからを考えることが大切
  • お寺の従来の役割を大切にしながら、これからできることも考えてみる
  • 住職だけでなく、寺族みんなでお寺の未来について話し合う
  • 他のお寺と話すことも、新しい気づきやヒントにつながる
  • 「お寺の今を知る」「お寺のお金の流れを知る」「みんなで話す」の3つの視点から、お寺の未来を考えていく

⭐次回予告

次回は、「お寺の「今」を、会計で知る」です。

建物の様子や門徒数の変化は、なんとなく感じている方も多いかもしれません。

けれど、それを数字にしてみると、見えてくるものがあります。

小さなお寺にも身近になってきた「会計」という視点から、お寺の「今」を知ることについて考えてみたいと思います。

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