外で働いて収入を得ている坊守さんは、今ではかなり増えてきています。

「外で働いているのだから、お寺からの給与はもらわなくてもいいのかな?」という考え方が残っていませんか?
お寺の掃除やお金の管理、法要の準備など、日々の営みを支える仕事はたくさんあります。
今回は、働く坊守さんへのお寺からの給与について考えてみたいと思います。
お寺の仕事には立場に関係なく対価を
外で働いていても、お寺の仕事をしているなら対価を考えてもよいのではないでしょうか
たとえば坊守の仕事には、
- 本堂や境内の掃除
- 会計や帳簿管理
- 来客・電話対応
- 法要・行事の準備や片付け
などがあります。
どれも、お寺を続けていくために欠かせない大切な役割ですよね。

家業のことだから、無償でやるのが当たり前なのかな・・・
と思っていませんか?
そしてこれは、坊守さんだけではなく若坊守さんにも同じように言えます。
お手伝いをお願いしたときには、お礼や対価を渡す。
そんなやりとりがあるだけでも、受け取る側の気持ちはずいぶん違うものになりますよね。
少し前の時代では、住職1人の規模のお寺で、坊守や若坊守に給与やお礼を払うということは あまりなかったように思います。
当時はそれが自然な流れで、「そういうものなのだろう」と特に疑問に思うこともなく受け止めていました。
ただ、今振り返ると、お寺の中での役割や関わり方について「仕事としてどう考えるか」という視点は、一般的にあまり持たれていなかったのかもしれません。
今は少しずつ、考え方も変わってきています。
だからこそ、これからはそれぞれの関わり方に合わせて、無理のない形を考えていけるといいですね。
時給で考えると整えやすい
では実際に、どのくらいの給与を考えたらいいのでしょうか。
そんなときにおすすめなのが、時給ベースで考える方法です。
例えばこんな風に考えてみると、
掃除 : 週2回×1時間
会計 : 週2回×1時間
雑務(お花やお茶などの買い出し等) : 月5時間
このように、お寺の仕事にどれくらい時間を使っているかをざっくりでもいいので見える形にしてみます。
その上で、地域の最低賃金やパートの時給を参考にしながら考えていくと、少しイメージしやすくなります。
2か所からの収入と税金の注意点
働く坊守さんの場合、外の職場とお寺、2か所から収入を得ることになります。
このとき、少し気をつけておきたいのが税金のことです。
少し難しく感じるかもしれませんが、大切なポイントです。
従たる給与(メインではない給与)が年間20万円を超えると、確定申告が必要になることがある
お寺からの給与は「従たる給与」として扱われることが多く、所得税の計算方法も少し変わってきます。
所得税の税額は「従たる給与」の場合は、乙欄(おつらん)の税額が適用されます。
乙欄は「少し多めに税金を先に納めておくような仕組み」と考えると分かりやすいかもしれません。
そのため、確定申告をすることで払いすぎていた税金が戻ってくることもあります。
副業や短期雇用などの場合もこの乙欄が適用されます。
確定申告の詳細についてはまた別の記事で紹介していきますね。
まとめ
- お寺の仕事も「当たり前」ではなく、ひとつの役割として考えてみる
- 家族であっても、関わり方に応じた気持ちのやり取りを大切にする
- これまでの当たり前も、それぞれに合った形に見直していく
時代とともに寺族の考え方も変化していきます。
坊守・若坊守への給与について、各お寺で寺族同士が話をしてみることをおすすめします。
👉この記事のポイント
⭐次回予告
次回は、「お寺の経営って何をするの?」
お寺の中での給与やお金のことを考えると、次に見えてくるのが「お寺全体のお金の流れ」です。
収支や帳簿、そしてこれからのお寺に必要な経営の視点についてまとめていきます。

