
お寺の収入、と聞くとどんなイメージを持っていますか?
私は 「通夜や葬儀が多くないと収入は増えないのではないか」 と思っていました。
実際には、お寺の収入にはさまざまなものがあります。
たとえば
- 月参り
- 法事
- お盆や報恩講などのお寺の行事
- 舞楽や雅楽の依頼
- お説教の依頼
などです。
このように収入源はいくつかありますが、毎月決まった額が入ってくるわけではありません。
月参りや報恩講などは比較的安定した収入になりますが、通夜や葬儀などはその月や年によって大きく変動します。
実際、昨年当寺の住職が執行した通夜・葬儀は 多い月で6件、少ない月では0件でした。
このように、お寺の収入は月ごとに大きく変動します。
一方で、住職個人の収入は宗教法人から給与として毎月一定額を受け取っている寺院が多いようです。
お寺のお金はどこに入る?宗教法人としての仕組み
お寺は「宗教法人」という法人として運営されています。
宗教法人=利益を目的とせず、宗教活動を続けるための法人
お寺の仕事で得られた収入は、宗教法人名義の通帳に入金します。
そこから毎月一定額を給与として、住職や坊守(住職の配偶者)が受け取り生活をしています。
お寺の収入の多くは、月参りや通夜・葬儀、法事などでいただくお金、いわゆる「お布施」です。
お布施の金額は決まっているものではなく、檀家さんのお気持ちとしていただくものです。
ただ、お布施の金額が決まっていないことで、寺院側も檀家さん側も不安に感じることがあります。
そのため最近では、地域により、寺院のホームページに「おおよその金額の目安」を掲載しているお寺もみられるようになりました。
これからのお寺の運営では、このような目安の提示が少しずつ広がっていくかもしれません。
現金で動くお寺のお金
お寺のお金のもう1つの特徴は、現金でのやり取りが多いことです。
キャッシュレス化が進む現代においても、お寺では現金でお布施をいただくことがほとんどです。
現金でのやり取りが多い仕事は「現金商売」と呼ばれることがありますが、お寺もその特徴を持っています。
現金商売には、お金の記録が残りにくいという面があります。
そのため、
お寺ではお金の流れをきちんと記録することがとても大切です。
私自身もお寺のお金を管理するようになってから、お金の記録を残すことの大切さを強く感じました。
お寺の収入は増やせるの?
では、お寺の収入を大きく増やすことはできるのでしょうか。
株式会社であれば、事業を拡大することで売上を増やすことができます。
しかしお寺の場合、住職1人でできる仕事量には限界があります。
檀家さんの数を増やすことで収入を増やすという方法もありますが、簡単なことではありません。
住職は年中無休に近い生活をしており、対応できる件数にはどうしても上限があります。
そのため、
「収入を増やすこと」だけではなく、「無理なく続けられる仕事量」を考えることが大切です。
そして、その仕事量に見合った住職の給与を考えていくことも、寺院経営では重要になってきます。
まとめ
お寺の収入には、月参りや法事、お寺の行事、通夜・葬儀などさまざまなものがありますが、その月や年によって収入は大きく変動します。
また、お寺の収入は現金でやり取りされることが多いため、お金の流れをきちんと記録していくことが大切になります。
さらに、お寺の仕事は住職1人で行うことが多く、対応できる件数にはどうしても限界があります。
そのため、
- 収入の増加だけを目指すのではなく
- 無理のない仕事量とのバランスを考えていくこと
が大切になります。
この記事では、お寺の収入の仕組みや特徴、そして寺院経営を考えるうえで大切なポイントについてお伝えしました。
次回は「僧侶は自営業?」というテーマで、お寺の働き方のしくみについてまとめてみます。
